あてになる スケット

昨日は、東京から蕎麦のお弟子様が、倉庫の掃除のお手伝いにきてくれた。
梅林ガールズ(能登で梅仕事・・・剪定から梅採りから梅干しつくりもやる女子)のメンバーで
もある。
海まで歩いて3分。ということは、塩害もあり、昔は真垣といって、風をよける垣が
つくれれていた。隣との境もなく、みんな長屋よろしく共同でつくった。
そんな「つながる」営みみたいなものが、まだ暮らしの中に息づいているところがいい。

塩害に強い木がある。能登ひば。最高峰のやつを「あて」という。能登の天真庵も
「あて」がふんだんに使われている。あてになる強い味方。
車の車庫も塩害から守るため、みなドア付きの倉庫みたいになっている。
そこには、「あて」(たぶん、家をつくった時の廃材)で簀の子がつくられており、
その上にも材木がつまれていた。これを片づけると、車庫として使える。
昨日の午前中は、みんなでのこぎりもって、廃材のかたづけと簀の子の解体工事。
少し肌寒くなったけど、汗びっしょりになる。

お昼前にすっかりきれいになったので、海辺に泳ぎにいく。
海パンとビキニ・・・そんな季節はずれなことはしない。
北前船の資料館みたいなものがあり、豪商たちの家が残っている集落が
近くにある。その一角に今年できたお店の名前が「泳」。
ここに座っていると、日本海の荒波をへともせず、生きて暮らしてきた男たちの
ロマンが伝わってくる。庭も家のつくりや調度品も「品のいい芸術」が
いっぱいある。近頃の「なりきん」とは似て非なるものがある。

それから汗を流しに、「柳田温泉」でひとっぷろ(ここの温泉は、冬はとくにぽっかぽかが続く)
そして梅茶翁にいく。先客のお客さんに「さっき風呂でご一緒しましたね」といわれてびっくり。
風呂場でいっしょだったおじいちゃんと話がはずんで(おじいちゃんの腰痛がその温泉ですっかり完治した話を
20分くらいきいていた。方言がむずかしく、6割くらいしかわからず、あとは適当に「そうですか」なんていいながら聴いていた)
いたので、ほかの人には気づかなかった。
「梅シロップの葛湯」が美味かった。さすが梅茶翁だ。踊りや梅仕事、ペチカ作り・・・三輪福さんはあいかわらず忙しい毎日
をおくっておられる。スケットさんといい、師匠よりもお弟子様のほうが、よほど優秀なように思えてならない。

あてにならない、あてがはずれる、ことも多々あるけど、せめて少しは、あてにされるように頑張ろう、とつくづく思った日でもありまする。感謝。

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