青い目をしたいかさん

二か月ぶりに能登にいった。
わずか二日だけだったけど、すっかり能登は秋めいてきた。
まだテレビも音源もない。夜は縁側に座り、満天の星を眺め、虫のすだく音を
BGMにして、能登の地酒「竹葉」を飲む。さかなは、「どんたく」という地元のスーパーで
調達したタイをさばき、さしみとお吸い物を作り、冷ややっこ。風の音、潮騒、虫のすだく音、星空
・・・・これらは、みんな「命」と繋がっている、と体感。

二合ばかり飲んでいたら、隣のおばちゃんが「珈琲豆のおかえし」といって、笊に「あおりいか」
を5尾のせてもってきてくれた。かなりお徳をした感のある「原始的ぶつぶつ交換」。
足が動いていて、目が外人さんみたいに青い。
さっそくまた台所でさばき、さしみに・・それでもう二合飲んだ。月がでる薄明かりの下で釣ったらしい。

あおりいかは、墨が多く、内臓が少ないので、あまり塩辛には向いてなさそうだ。
次の日の朝は、みみと足をさっと湯通しして、たまねぎ(これもおばちゃんの畑でとれたん)をきざみ、
そばのかえしに、へべ酢をいれたドレッシングでサラダにした。あおりいかは二日目、三日目が
さしみの味が、よりうまくなる。その夜の宴も、あおりいかが舞い踊る竜宮所状態だった。

帰る日の朝、海まで散歩をしていると、自転車に長い竿をもったおじいちゃんとすれ違った。
「たことり名人」だっとすぐにわかった。「もう少し寒くならないとだめだ」みたいな能登弁で
笑っていた。「ぼくを弟子にしてください」と冗談でいったら「いいよ」といって屈託なく笑っている。

昨日のダメ中は、能登の畑で調達したほくほくのジャガイモで「ポテサラ」を作り、美々津のじゃこと
にんじんでサラダをつくり、隠し味に「へべ酢」。ひさしぶりに「夜這いそば」をつくった。
材料は、切り干し大根、もやし、昆布、椎茸なんかを「かえし」の味で鍋にし、それに、そばを投じる。
山陰では「夜這い鍋」というらしい。それと長野の「とうじ蕎麦」をあわせたようなもんやね。
ひさしぶりにきたさっちゃんも、べっぴんさんになり、おおいに盛り上がった。

今日の夜は常連さんの予約が入っている。
「そば」が家にあると、いろいろな「楽食」が楽しめる。感謝。

22日(土) ボサノヴァライブ 秋の光

演奏:山本ひかり(歌・ギター)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き)

28日(金) 平魚泳とコペコペカナオの一家で里帰りツアー

演奏:平魚泳(唄・笛・ウクレレなど)・コペコペカナオ(唄・ウクレレ・タイコなど)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き)