キュリオ酢につけキュウリが美味い

「亀楽」さんのおかげで、おいしい小淵沢の「玄米酢」をつかっている。
天真庵のカウンターの上において販売も始めた。「わかる人にはわかる わからない人にはわからない」
傑作の酢。これから夏場は「つかれしら酢」の大活躍になるに違いない。

昨日はお台場で「キュリオス」を見にいった。フジテレビがやっているシルク・ドゥ・ソレイユ。
30周年を記念して、「キュリオス」(シルク・・的な造語で、骨董とか好奇心、とかいう意味らしい)
なるほど、音楽や見立てられてものが、古き良き時代の西洋といった感じだった。特に音楽がノリノリで
終わった後ユリカモメにのっていても体の中で演奏が鳴り響いていた。エンターテイメントというのは、
こんなレベルのものをゆうのだろう。

いつも「シルク・・・」を見にいく前に「虫養い」にいく。
コンサートや映画にいく前に、「腹の虫」に餌をあたえていないと、腹の虫が鳴くし、
昔からそんな時に「虫養い」という言葉を使った。
いつも新橋の「ビーフン東」にいく。ここの焼きビーフンはうまい。黒酢がきいた酢豚は、
唯一無二の秀逸で、紹興酒がこんなに美味いのか、というくらいうまくなる、くらいうまい。

天真庵のあかりちゃんをクリックすると「天真庵の歴史」みたいな写真がある。
始まった1997年の写真は、「九州・気骨の会」で、今でも生きている人たちとは交流がある。
とうのも、この会の会長や幹事たちは、50歳あたりで旅立った。
彼らと新橋あたりで飲むときは、きまって「ビーフン東」やった。

今日はこれから珈琲の焙煎塾。二階は「満つまめの会」

長屋でエロスの会

昨日は、長屋で女史会だった。
歴史というものは、その時の権力者におもねりながら「ねつ造」
に近い感じで残っていくのが常だし、だいたいが男の目線で残され、伝わってきたものが多い。
この「長屋・・・」は女性にスポットをあてて、コペルニクス的な転回ですすんでいるのが実に楽しい。

といっても、もっぱら厨房で、典座(てんぞ)の拾得(じゅっとく)よろしく、講義の後の「蕎麦会」
の準備をしながら、BGMのように聞いているだけなんだけど、途中で包丁をもつ手がとまるくらい、おもしろい。

一年以上も「本能寺の変」をやっているのも変だけど、この何か月は「男色」についての話だった。
お寺や戦国時代の戦場は女性がいないので、男は男を求める、のがならわしだった。
プラトニックという言葉も、男女の情ではなく、男と男の話だし、佐賀の「葉隠れ」という
勇ましい哲学の中でも、男と男の話が多いらしい。世阿弥の哲「時分の花」というのそうらしい。
個人的には「秘すれば花」や「不失花」(うせざるはな)は、男と女の話であったほうがいい、と思うが・・
「風姿花伝」をもう一度ひも解くことにしようか・・

最後にエロス。「男と男」「女と女」「男と女」がそれぞれひとつの球体になっているらしい。
人が誕生する時、球体がふたつにわかれて、そのかたわれを探す旅が「エロス」の本来の意味らしい。
ロマンティックではあるし、想像するだけで、なんとなくウキウキする。そんな不思議な勉強会。

先生は金沢にしばらく住んでおられたので、蕎麦会の時は「金沢」をつまみにすることが多い。
加賀の加と能登の能からとった「加能がに」というのが美味いという話がでた。

能登で準備中の「寒山拾得美術館」の近くに「加能作次郎文学碑」があり、彼の代表作の「父の生涯」
の一節が刻まれている。

人は誰でも その生涯の中に
一度位自分で 自分を幸福に
思う時期を持つ ものである

人生という旅の途中に、みんなそれぞれ、泣いたり笑ったりしながら幸福を感じる時期を持つ。旅は哲。

木曜日は「珈琲塾」 二階は「満つまめの会」

たら汁街道

和倉温泉の「総湯」に入り、しばらく国道8号線を走っていた。
ぶりで有名な氷見や、蜃気楼の魚津などを通る。ITの会社を経営
している時、黒部に取引先があったのでしょっちゅうきてた場所。
小腹が空いて、富山県下新川郡朝日町あたりにきたら、「たら汁」
の看板が目立ってきた。通称「たら汁街道」と呼ばれているところ。

「栄食堂」というもともとドライブインみたいなところに、足の悪いおじいちゃん
と、その友達のあっしー君が入ろうとしていた。おぼつかぬ足でわざわざくるのだから、
美味いに違いないと思い、そこに入った。各テーブルに使いこんだアルミの鍋がおかれ、
そこにたら汁が入っていて、みなさんがおいしそうに食べている。一人前800円也。
人数分のたら汁と飲み物を注文したら、あとは街の食堂のように、皿にのせられた一品を
選んでとる仕組みだ。卵やき、もずく、サラダをもらう。運転中でなかったら5合は飲めそうな酒肴、いやおかずである。

たらがとれる場所でとれるかにを「たらばがに」という。北陸の海は、たら、ぶり、かに、もずくやあかもく、義馬藻・・・
食材の宝庫。6月の「能登の梅仕事」の時は、梅林ガールズたちと栄食堂にまたこよう。
「マタキタクナール」というエネルギーがいっぱいのお店である。

今日はこれから「卵かけごはん」。二階では「満つまめの会」 今日の味噌汁の実は、能登のたけのことわかめが入っている。
夜は「長屋で女史会」 ブリ大根をこれから作る予定だ。

母の日

今日は「母の日」。
お茶のお弟子様で、花屋をやっているイルフィオレット(覚えるのに3年かかった)に
お願いして、実の母と義理の母(やくざみたいないいまわし)と実の妹に花をおくっている。

ぼくが京都にいた24歳の時、骨肉腫になった。その当時は病名を告知しない、のがならわしだったけど、
お医者やまわりの雰囲気から「やばいかも」と察知して、九州の母親に電話して上洛してもらい、
しばらくいいしょに暮したことがある。その時に妹はおなかに長男を宿していて母になる準備中だった。
そんなこともあって、妹には自分の病名を告げていなかった。その時生まれた航太をヨットの上で抱いた
写真が見つかった。今は昔、大昔の話ではあるが、昨日のことのようでもある。

病院は大徳寺の近くだった。あとで知ったけど、母は毎日病院にくる前に大徳寺にいき、息子の安泰を
祈願していたようだ。男はみな大人になれない動物だし、子供を産むことがないので、そんな慈悲深く、
見返りを求めない愛情なんて持ち合わせていない。けどその時は、その当時なりに、母に感謝をしたことを
今でも覚えている。実際に口にだして「ありがとう」をいったことはないけど。

どの世界も女の人が元気だけど、あたりまえ、だと思う。
釈迦やキリストだって、ひょうくひょくと産むのが女性なのだから。

今日は16時まで。それから「蕎麦打ち」
明日は卵かけごはん。

能登や銀座で「素敵な展示会」がいっぱい

能登から東京にもどっていく時、和倉温泉の「総湯」に立ち寄るのが、ならわしに
なりつつある。新宿からも深夜バスが運行されていて、朝7時からやっていて、440円。
東京の銭湯よりも安く、加賀屋などの温泉の源泉に入れる。バスは「グリーンランナー」。
7000円くらいでいけるらしい。都塵や俗塵を流し、こころをリフレッシュして、新緑を
愛でる、なんて最高ではないかな?

近くに「七尾美術館」がある。今つくっている「寒山拾得美術館」からも車で40分くらい。
そこで、なんと長谷川等伯の描いた「寒山拾得」が公開されている。
前期が5月13日まで、後期が5月14日から27日まで。
等伯や狩野派などの絵師や仙厓和尚などの禅林たちが、寒山拾得や豊干などを描いてきた。
和倉温泉のまわりは、お魚も美味いし、新宿のガールズバーなんかでボリボリやる時間とお金
があるなら、一度いってみては如何?人生が変わるかもなんばん。
「寒山拾得」については、天真庵の「あかりちゃん」をクリックすれば、いろいろなことがわかると思う。
ま、クリックよりスナック・・ガールズバーやキャバクラにいくなら、「あかりちゃん」をお願い!

天真庵ゆかりのアーティストたちが、ふたり銀座で展示会をやっている。
金沢出身の般若くんが昨日から「万画廊」で20日まで。天真庵の椅子や玄関の戸を
つくってくれたこ。バンガロウ、ではない。「よろず」いいますねん。

もうひとりは「渡辺愛子」さん。うちのオープニングでたこやきを焼いてくれた。
大阪出身でたこやきがうまいけど、土焼きはもっとうまい。
今日から17日まで黒田陶苑にてやってはります。ここで個展がやれるひとは、この道では
最高峰だといわれている。でもまだそのへんでうろうろせず、この先にいけそうなこ。
このこの「うずくまる」はいいよ。うだんスマホの世界にうずくまっているような族や俗は
ぜひ一度のぞいてやってください。スタッフもSさんはじめ、美人で器好きがおられます!感謝。

藤の花が咲くとイルカがやってくる。

能登の里山は、藤の花盛りだ。
常緑樹の杉が半化粧というより、緑が見えないくらい咲いている。

能登には縄文真脇遺跡というのがある。5000年も定住した跡が残っている。
彼らは「藤の花が咲くとイルカがくる」というのがわかっていて、それを
食べながら命を紡いできた。縄文人は「米」をまだ知らないので、
狩猟をしながら移動して暮らしていた、というのが定説だが、能登では
そんな教科書を書き換えなくてはいけないような先人の英知の跡と、
自然の畏敬する「祈り」みたいなものが今でも残っている。

里では「霧島ツツジ」があちこちで咲き乱れている。サツキ科の花で、5月にまぶしく咲く。
「霧島」という名前は、北前船の時代に、九州との縁ができたのではないだろうか?
能登で魚や野菜を売っている地元のスーパーに「どんたく」というのがある。
これもほんなつこつ不思議な名前。昔から能登には博多っ子純情くんが住みついたりしたのだろう。

また今は「田植え」の季節で、家族や集落のひとたちが協力しながら一生懸命に
田植えをしている。泥だらけになった指で、スマホをやりながら笑っている青年を発見。
移住、もしくはこの時期だけ都市からもどってきて手伝いをしながら、街娘と恋文メール?
なんとも今風で微笑ましい!

能登町にある「梅茶翁」の梅林も、11月に剪定したかいもあり、元気に冬を越し、
花を咲かせ、小さな小梅ちゃんが梅林ガールズたちとの再会を待っているようだ。
傍らに咲いていたサツキと小さな若竹を久保さんの絵志野の花器に投げ入れた。
「ひとつ」の花があるだけで、部屋の空気が凛とする。
同じように、「ひとり」がいるだけで、その場の空気が明るくなる。

「寒山拾得美術館」も夏祭りまでにはオープンさせたいと思う。感謝。

染もん展

「京の染色工芸」 河野染色工芸スタジオの仕事

18(金)15~19時、19(土)・20(日)13~19時

26日(金)ギターライブ

演奏者:成川正憲(ギター)

19時開場 19時半開演

hitotsumusubi

ひとつむすび

そんなブランドのアクセサリーのデザイナーさんが、香取神社の近くに本日オープンする。
「nusumigui」(ぬすみぐい)くんのアトリエを引き継ぎ、まーくんが
はじめる。うちの「満つまめ」のまーくんとは、違うもうひとりのまーくん。

ぬすみぐいくんたちは、先月金沢八景のほうに引っ越しをした。若いふたりは、
釣りが好きなので海の近くで、新しい生活を始めたようだ。
うちも明日から大きな荷物を能登に運び、いよいよ東京に置いていた軸足を
日本海側にシフトする。

時間の積み重ねは、お金では買えない、というのを実感するのと、
時間の流れの違う場所を、行き来するのは、体内時計の狂いを直す、みたいで
とても新鮮な気持ちになれる。
天真庵の二階に10年以上定位置にあった「バンダヂ」(李朝家具)も、
里帰りではないけど、生まれ故郷の半島の近くの半島にもどる。

今日は16時まで。それから「蕎麦打ち」&「寿司の会」

明日から木曜日まで「能登里浜時間」

染もん展

「京の染色工芸」 河野染色工芸スタジオの仕事

18(金)15~19時、19(土)・20(日)13~19時

26日(金)ギターライブ

演奏者:成川正憲(ギター)

19時開場 19時半開演

のとにいくなら寒山拾得美術館

天真庵のHPの「西能登あかりちゃん」をクリックすると、能登の志賀町に
準備中の「寒山拾得美術館」のことがのっている。

池袋に「天真庵」ができたのが1996年。そこから毎年の写真ものせてみた。
「時間が積み重なる」というのは絶対に「お金で買えない」と痛感した。
2007年から押上に「天真庵」を結んだ。店内や二階には同じように「寒山拾得」
の絵や、それに関連する禅的な絵、黄檗山関係の軸など、線香臭い絵や書が
いろいろ飾ってある。20年以上も、そのようなことを続けている、ということだ。

絵や書はかわっていないけど、それを見る自分のこころ、絵や書から見られている自分は
ずいぶん変わってきたように思う。これも「見る視点を変える」ということで、なんでも
「自分にとっての宝」みたいなものが見つかるコツでもある。
お弟子さまたちが、南島原や和歌山の串本や、能登半島や日本海側の港街あたりに移住し、
時々遊びにいくと、「新しい発見」がいっぱいある。
旅は人生そのものだし、旅は哲。ぼくなんてきっと、旅する病?ではなかろうか?

明日の「蕎麦打ち」と「寿司をにぎるかい」が終わると、月曜日から木曜日まで能登。
寒山拾得美術館は、9割できた。あとは生活スペースを掃除したり、少し改装したら、
オープンできる。

かっぽれ

昨日はめうがやさんの足袋をはいて、かっぽれ。
かっぽれは江戸の文化のようだが、発症は大阪の住吉神社、との説がある。
末法的な世相の中で、「ええじゃないか踊り」が流行する同時代に生まれたらしい。
どん底、閉塞感がただよう今のような時代は、息苦しい感もあるけど、新しい文化や芸術が
誕生するような土壌でもある。

のとの天真庵の近くに、能登のお祭りにも、住吉神社の伝説がある。
むかし、八幡神社の御神体が増穂浦(きれいな貝がとれる浜)に流れつき、住吉神社の
女神とちぎりを結んだ。しかし荒波を恐れた八幡の神は里へいく。以来、住吉神社の女神の
もとに、男神をおみこしにのせ、わっしょいわっしょいと運ぶようになった、のだそうな。
ぼくの生まれたところは、八幡。遠賀川の河口で釣りや海水浴をした。その界隈の筑紫海賊「住吉族」
と能登の関係はきってもきれない縁。なんか素敵なロマンを秘めていそう。
故郷の文豪・松本清張の「ゼロの焦点」の舞台も能登金剛。

土曜日に亀楽のライブの時に、彼らの友人が山梨でつくっている「酢」を紹介してくれた。
昨日それをあけて、ちょいっとなめた!おもわず、「うまい」と誰もいないお店の厨房で叫ぶ。
そばのあま汁と合わせて、即席のドレッシィングをつくり、天草のスルメをあぶり、こまかく裂き、さきいかにする。
人参を適宜きざみ、ドレッショングをかけ、しばらくほっておいた。スルメもやわらかくなり、かっぽれにだしたら、
あっという間にカラになった。
まじめに農業をやり、加工し、小さいながらも6次産業をこつこつやっている人との縁が広がってきた。

明後日は「気骨の寿司をにぎる会」 新人女子も参加されるので、酢も新米のやつにしてみよう。

プランターの茗荷

昨日、プランターの茗荷をどうぞ・・・と書いた。

夕方に文庫ちゃんが珈琲を飲みにきた。押上文庫の屋上に「屋上菜園をつくる」という。
茗荷の新芽の話になり、帰る時に、プランターごと自転車にのせて帰った。
なので天真庵のお店の前には、茗荷はない。
あまり関係ないけど、向島に「めうがや」という足袋やがある。
ぼくは茶事の時などは、そこでつくってもらった足袋をはく。
冥加・・・・これは天恩というか、人知を超えた縁、みたいなことをゆう。

生まれたことも奇跡、生かされているのも、いろいろな冥加によるもんだ。
都会で生活していると、まず「お金」がなによりも優先し、それによって食べ物はじめ
生活まわりのことをお金ですませているので、「自分の力」で生きている、と勘違いする人が多い。
ほんとうは「お金で買えないものやこと」のほうが大事なのに・・・

昨年末に湯河原の農家さんより花柚子を譲ってもらって柚子胡椒ができた。
今日はその農園の人たちがくる。自然によりそいながらの暮らしに軸足を
よせると、「人間として何が大事」が見えてくる。

今日は「英語でそば会」

染もん展

「京の染色工芸」 河野染色工芸スタジオの仕事

18(金)15~19時、19(土)・20(日)13~19時

26日(金)ギターライブ

演奏者:成川正憲(ギター)

19時開場 19時半開演