今日はこれから、卵かけごはん。
夜は漢詩を詠む会だ。そろそろ春らしい漢詩を勉強するに違いない。
時々、蕎麦会をやったり、煎茶を教えにいく南島原の「くちのつ巷珈琲焙煎所」
には、床の間に「楓橋夜泊」の軸がかかっている。
妹が嫁いでいった粕屋の家にも、南條先生の「楓橋夜泊」の屏風がおいてあり、
そこの茶箪笥には、煎茶の道具がそろってある。日常の中に「茶味」があっていい。
今月オープンする能登の「梅茶翁」も、古い古民家を改装中で、囲炉裏もあるし、
床の間には、前住んでいた人の愛でた掛け軸が下がっている。三輪福さん、しんごちゃん
夫婦の生き方がいっぱい詰まった「癒場」になるだろう。
床の間には、掛け軸、季節の花を投げ入れる花器、香合・・・いろいろな
芸術品が並んでいる。日本人は昔はみんな「生きた美術館に住む」みたいな風情があった。
天真庵には、毎日のように、カフェや居酒屋などを経営する主人たちがやってくる。
先日紹介した「能登」の雑誌で「神音カフェ」のところを、それぞれが感慨深そうに「哲」
しながら、読んでいく。ぶれない生き方をしている人の話は、同じ道いく人にピンと響くらしい。
今年本厄を迎えるという若いオーナー夫婦の「田舎カフェ」の物語は、これからが本番。
厄年というのは、「世の中の役に立ちなさい」という意味でもある。
全国には800万戸以上の空き家があり、その数は雪だるま式に増えていくに違いない。
縁ある人たちが、住み継いで、「生きた美術館」みたいな居場所をつくっていけば、この国
もまだまだ捨てたもんではないと思う。全国の縁ある田舎によばれ、蕎麦を打ったり、
お茶を入れたりするたびにそう思う。
古い家に住むことになったら。まず、そこの地縛霊さんと仲良くするために、その土地に咲いて
いる花を手向け、掛け軸を整え、お香を焚き、酒を備える。それだけで、その土地と家に
ある物語とゆっくり対峙できるのではなかろうか。
今年になって、能登の志賀町というところの古民家を手に入れた。
海付き、山付き、畑付きの家。「能登の天真庵」?「愚老庵?」
しばらく東京と能登をいったりきたりしながら、その場所を「田舎暮らし美術館」
にでもしていこうか?などと考えている。春分の日が「売茶翁」の誕生日になるので、
またその時にそばのお弟子さまたちと能登にいく。
今日は「漢詩を詠む会」
31日(土) 上原英里シャンソンライブ
演奏:上原英里 (唄・ギター)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
4月28日(土) 「ソボブキ龜樂」
西尾賢(ピアノ/三味線など)・藤ノ木みか(歌/打楽器)・豆奴(おまけ)
19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)