月曜の朝は 卵かけごはん

今日は旗日の月曜日。旗日であっても、月曜の朝は卵かけごはん。
今日も味噌つくりがあるので5時にお店にいって、ストーブに大豆を一日つけた寸胴を
のせる。低温で「ゆっくり」時間をかけた手間が、大豆をおいしくするのです。
それから蕎麦を打ち、いつものように家にもどり、これを書いている。

昨日は「巫女っちゃけん」のみこちゃんが味噌作りに参加。彼女の両親は、天真庵
のイベントで知り合い、結婚し、みこちゃんが生まれた。
その後に味噌をつくったのは5歳になる「たつき」君。二歳から手伝っているので三年目の味噌つくり。
人生の半分以上を味噌つくりに費やしている。味噌人生。ここの両親も天真庵で出会った。

昨日味噌つくりが終わった後、湯豆腐でぬる燗を飲んだ。「惣花」という灘の酒。ぬるめで燗にすると美味い。
鍋には「ギマサ」も入れてみた。昨年の夏に「能登そばUFO」という新作そばにいれた海藻。

ホンダワラの若い芽で、能登半島では「義馬草」(ギバサ)と呼ぶ。壇ノ浦で平家を破った義経は京に
凱旋し、不思議な縁で、平家の重鎮、平時忠の娘の「わらび姫」を妻にした。
そして誰もが知るように、その後兄頼朝の嫉妬により、奥州にのがれた、とされる。
その時、平時忠とわらび姫は能登半島に流された。落人になった義経は、最後の別れをと、能登に
立ち寄った伝説が能登にはあまたある。「義経の舟隠し」という夕陽が美しい場所があったりする。

ギバサ、とはその時、義経の馬に海藻のホンダワラを与えた、という「義経の馬の草」として、今も
能登では呼んでいるのだ。

厳しい能登の冬を連想させるようなギバサをつまみに、ぬる燗を飲む。義経とわらび姫の悲しい話が
五臓六腑に涙のように染みるのである。

いけない。卵かけごはんの時間だ。今日は「満つまめの会」もある。