寒ブリ祭り

能登半に移住したお弟子さまから、大量のおまめの注文があった。
節分のおまめではありません。満つまめでもありません。珈琲豆。
ちょうど能登にいく用事があったので、羽田から能登里山空港まで
もっていった。時間に余裕があれば届けたいと思ったけど、すごい雪なのと、
こちらの用事があったので、空港の売店から発送した。
「能登はやさしや土までも・・」雪もまたいい。

あちらのテレビでも案内されていたけど、明日能登町にて「寒ブリ祭り」が
ある。年中お祭りをやっている土地というのは、「神遊び」というか、生活の
身近なところに神様がいらっしゃって、素敵なことやと思う。季語もなくなってしまった
都会には、神どころか、人の居場所すらなくなりつつある。ワッショイ・・・
というのは、神さまがいらっしゃった、という韓国語が起源なんのでありらん。

能登里山空港は、羽田から一日二便、ANAが飛んでいる。(小松空港までは10往復便)
バスのような小型の飛行機で、遠足にいく気分。のって本読みながら、ウトウトしていたら
ついてしまう、そんな距離感だ。のたのたしていても、すぐ能登につく、そんなに近い。

帰りに輪島に立ち寄った。どんよりとした冬雲の下、雪が残る路上で、リアカーを改造したような屋台
で、頬かむりをした腰のまがったおばあちゃんが、一夜干しのイカを行商しておられた。腰はまがっているけど、
この寒空の下で、満面の笑顔でおられる姿が、いい。「あるがまま」の生きざまを垣間見たような感動がある。
厳しい自然やけど、自然の神様の畏敬を感じながら、あるがままの生き方をされている。昔の日本人はみなそうだった
ような気がする。

その足で空港にいき、空港の3階のお店で、帰りの飛行機、までの時間をつぶす。
「イカの一夜干し」を酒肴に、輪島の地酒「千枚田」を3合飲む。窓の外には、雪景色。
お店のおばちゃんに「ここで矢代亜紀の歌でも流れたら、飛行機にのりおくれてもいいわ」というと、「そうね」
と笑っておられた。

能登は「日本人のこころの原風景」がいっぱい残っている。「梅茶翁」の部屋で案内されていますが来週
「剪定」の教室があります。今年も能登の「梅林ガールズ」が咲きはじめまする。感謝。