松休みも無事終了

3年かけて、宗像の92歳になる父親に松の手入れの伝授の会をやってもらった。
春と秋に二回づつ。松はこの地球上で一番最初に生まれた植物だそうだ。仙人たちは
水に松の葉を一本投げ入れて、命を紡いできた、という言い伝えもあるくらい生命力に
あふれている。松竹梅の筆頭に鎮座する由縁でもある。

来週は「梅仕事」に能登にでかける。今月はお店はほぼ半分休みにするけど、なにはさておき、
「今やっておかねばならぬこと」を最優先にしていきたいと思う。「人生は二度なし」だから。

今回は出発の日に、蹲踞(つくばい)を車で運んだ。お店の前に6年くらい水を入れておいていた。
風水的にも、そうすることで、運気があがるし、いいのだが、週に二度くらいは、タバコをポイ捨て
られた。庭の玄関の横に置いたら、書家や画家が落款をするように、「きまった」ような気がした。
それをながめながら、煎茶を家族で楽しんだ。大変な力仕事だったけど、ほっとした。
今朝店にいったら、蹲踞のない玄関が間抜けした感じだったが、ここの主人も同じようなものだから、まっいっか、
という感じ。

南島原の「なっつ&じゅん庵」にも二日お世話になり、美人6人をあいてに煎茶のお稽古も
やってきた。うち3人は小学生で学校で裏千家のお稽古をやっているらしい。将来が楽しみだ。
夜は、地の魚をさばいて、酒席。なんやらいう地元の無菌豚のしゃぶしゃぶが絶品だった。
その土地にしかない食材をその地で料理して食べる。こうでなきゃいけない。
しゃぶしゃぶや 持薬の酒の いちに杯   盗作! しゃぶしゃぶが湯豆腐だけど・・

はねぎの酒蔵として、東京にも名前がとどろく「吉田屋」さんという酒蔵にもお邪魔し、
古式の木をつかって酒を絞ることにより、うまい酒を100年つくっている吉田さんといろいろ
夢のある話をした。夏は喫茶室になる大広間の床には、南洲、と揮毫された書がかかってある。
来年の大河ドラマの主役、西郷南洲の書だ。初代当主が愛用していて煎茶器をみせていただく。
黄泉の国にわった人の息遣いまで聞こえてくるような感動があった。長崎は煎茶の聖地である。
南洲さん、頼山陽さん、釧雲泉さん・・・多士済々の文人たちが遊んだ土地。

明日は休みだけど、「満つまめの会」夜は「煎茶のお稽古」