しつもんする力

昨日は、染めもん展の二日目。夕方、とある女性が
やってこられた。10年以上前からこの会にやってこられる。
小さなトレンドや、目先のことを近視眼的な損得で考えることなく、
「自分らしく」生きている目がパッチリこんの素敵な女子だ。

彼女が参加した、とある本を進呈された。昔から「アウツーもの」は読んだりしない
たちだけど、少しおもしろそうなので、昨日家に帰って、酒を飲みながら読んだ。
「しつもん」する、ということの無限の力を、わかりやすく解説していて、おもしろかった。

質問と漢字にすると固く、尋問との区別がつきにくい。
あくまで「しつもん」。できたら相手の気持ちになって「しつもん」して、ヒアリングの法則
よろしく、相手の中にある「宝」みたいなこたえを導いてあげる。

もちろん、自分に「しつもん」することも大事。
できたら、こころが波立たないとき、目をつむって座禅したり、静かにお茶を一服しながら
やるといい。「いま なにをしたいと思いますか?」「このままの生き方を続けますか?」
「お金の問題ではなく、いちばん大切なことは?」・・・・などなど

デジタルやマニュアルがはびこる時代になって、「答えがひとつ」であったり、
画一的にものごとが進められていくことが多い。黒だと思っても白と答えたり、
政界ではやりの忖度、みたいなことが職場やまわりに浸透している、そんな劣悪な環境汚染。
だれもが、閉塞感を感じ、「このままでいいのかしらん」と疑問符に憑依されながら、毎日を過ごしている。

その本の話をしているとき、南島原で知り合った「みっちゃん」の奥様がはるばる天真庵までそばを手繰り
にこられた。頼山陽がその地を旅した時、青い海の水平線を見て、「青一髪」と漢詩にしたように、
南島原の海は素晴らしい。青一髪な景色をみた瞬間に、人生観が変わる。芸術とか自然とかいうものには
そんな力が宿っている。
「このままではいかん」と思われる方は、一度、青一髪を見にいくことをおすすめする。時間やお金
がない人は、青山界隈の酒屋に「青一髪」という名の麦焼酎もある。

今日は「染めもん展」の最終日。お店は16時で閉めるけど、染めもん展は19時までやってます。
明日は「卵かけごはん」ですよ。夜は「普茶料理の会」や。